フェラーリのブログ

フェラーリに関わった顛末

フェラーリ買うか、買わないかの巻 「フェラーリのカタログ」

手元にはF12のカタログがある。縦287mm横350mmの63頁のハードカバーのずっしりとしたカタログだ。表紙には型押しまでしてある。 高価格の欧州車には背表紙付きの分厚いカタログがあるが、F12のカタログは今までもらったカタログをしのぐ。 背表紙付きではなかったが、良いカタログだな、と思ったのはレクサスディーラーが日本に出来たころのLSのカタログだ。 紙質も写真も文章もレイアウトも良かった。いろいろな機能や装備を図版や詳細写真で微に入り細に入り説明している。こういう技術的なことを事細かに説明して説得力を持たせるのはいかにも日本車らしい。カメラやオーディオのカタログに通じる「技術の塊感」があって読み応えがあった。 日本人は細かな説明を好むと思う。説明する方も、聞く方も細かな説明を望む。一度で覚えきれないのは承知しているが、儀式としてそれをやりたがる。外国はそういうものでもないらしい。覚えきれないものを説明しても意味がないだろ、くらいに考えているのではないか。(それはそれで合理的だけど) F12のカタログはそこまで細かさではない。内容的には一般的なものだった。 カタログもそれぞれお国柄が現れているのかも知れない。 クルマのカタログはどんどん簡略化してコストダウンされている。 トヨタのお台場MEGA WEBではカタログを販売しているので買ってきたのだが、どのカタログもお粗末な出来でがっかりした。自動車メーカーにとってみればネットのWebカタログがコスト的にありがたいだろう。動画や音楽も合わせられるから訴求力も上がる、紙を印刷して全国のディーラーに配布するよりも割安なのかもしれない。 今のクルマのカタログは、CGで作成したクルマのデータと、写真撮影した人物、背景の合成で作られていることが多い。実車の撮影は大きなスタジオやカメラ機材が必要だからCGの方が安上がりなのだ。 F12のカタログにCGはなさそうだ(なさそうに見える)。実車撮影を行ってから写真補正していると思われる。最後の頁にムジェロサーキットで撮影されたと記載されている。インテリアやエンジン、サスペンションの写真も実物撮影である(よく目を凝らして見たがCGとは思えなかった) 日本語に訳されているこのカタログは何部印刷されたのだろう。ディーラーは容易に本カタログを渡さない。購入しそうな客にしか渡さないそうだ。本カタログはマイナーチェンジでは版変えしないとしても3年間で配布する冊数はどれくらいだろう。 年間の販売台数+やっぱり購入しなかった人数の割合×配布期間=カタログ印刷数量と考えて、F12が年間150台(150冊)×買わなかった人への配布が30%で45冊×3年間配布として、150冊+45冊×3=585冊。 ざっと計算して600冊だろうか。(勝手な想像です。600冊じゃなく1000冊かも知れない) いずれにしてもこのカタログは大事に保管しておこう。