フェラーリのブログ

フェラーリに関わった顛末

フェラーリを注文するの巻 その3 「アルカンターラとか ピレリとか ミシュランとか」

外観のイメージはほぼ決まっているから、内装の素材や色は個人の趣味というかこだわりでまとめようと思う。

アルカンターラのオプションをいくつか選択してみる。アルカンターラ。いまやポルシェやランボルギーニ、BMWも採用している。発売から時間がかかったがアルカンターラは高級人工皮革として成功している。

欧米の自動車メーカー、特に欧州の高級自動車メーカーは「本物」にこだわる。彼らは自分たちの既存価値を「これが本当の高級」と訴えて商売につなげている。本革シートなんかはっきり言って、冬は冷たい、夏は汗が逃げない、汚れは落ちにくい、良いと思う事はほとんどない。でも高級シート材は本革。機能的にたいした事なくても、使いにくくても高級車のシートは本革。そう決まっている。

そんな彼らに、東洋人が「機能的にすぐれた人工皮革」を持っていっても最初は、「人工皮革?そりゃ偽物だろ」、とにべもなく扱われたのではないか。

「アルカンターラ」としてイタリア人に売らせたのは正解だったと思う。今後はEUの自然保護団体に資金援助して、「本革シートは無用な殺生と製革過程の環境負荷を引き起こしている」、と糾弾させてはどうか。メッキやアルマイトと同じように環境負荷をぶち上げて代替品需要を喚起するのだ。そうすればアルカンターラはもっと売れるかも知れない。

東レはボーイングやBMWに炭素繊維の供給をするという。世界中に売りまくってほしい。

ところで先頃、ピレリの筆頭株主が中国国有企業に移ったという。F1のタイヤを作れる企業が中国、それも中国国有企業に所有されるとは。ピレリのタイヤ技術と株式の所有は別ものだけど、ちょっと驚いた。

そういえばF12は標準タイヤとしてピレリ製とミシュラン製のどちらも選べるようになっている。ブリヂストンのランフラットタイヤは約29万円のオプションで用意されている。ランフラットは固いからピレリかミシュランのどちらかにしようと思う。

フェラーリの標準タイヤでふるいのはピレリよりミシュランなのではないか(記憶があいまいです)。512BBはミシュランのXWXだったと思う。当時まだストレートグルーブが掘られている市販タイヤはなかったように思う。

当時のタイヤを今、見るとオフロードタイヤに見えてしまうのが面白い。40年くらい前はまだラジアルタイヤは普及期にはいった頃でバイアスタイヤと併売されていた。扁平率も70%どまりだった。トレッドの肩が張ったゴツゴツしたパターンはラジアルタイヤの象徴だったと思う。

 

話しが脱線してしまった。

フェラーリはカーボンファイバーのオプションが豊富だ。外装も内装も様々な場所にカーボンファイバーパーツが取り付けられる。わたしは一切、選択しなかった。

ダッシュボードは標準は黒革だがカラー革にすることが出来る。ちなみにアルカンターラは16色から選べる。

ステッチの色や本革とアルカンターラを目立たないように組み合わせた仕様にしてみる。色味はあまり差をつけずに素材違いで差を出してみようということだ。

う〜む、なんともスケベでイヤミな感じ。どっかのオーダースーツ店の店員のこだわりのお勧めみたいだ。