フェラーリのブログ

フェラーリに関わった顛末

「フェラーリ カリフォルニアT」 オープンカーのたのしみ

カリフォルニアTのセールスプロモーションが盛んに行われていた。いや、今も続けているかも知れない。

今回フェラーリを買うにあたりカリフォルニアTはいの一番に候補から落ちているけれど、オープンカーが嫌いというわけではない。今まで二台のオープンカーに乗ってきた。

オープンカーの楽しみ方は人それぞれ大きな違いがあって、真冬でもオープンを楽しむ人もいれば、都内の早朝に楽しむ人もいる。それぞれクルマを乗る環境の中でオープンカーの楽しみ方を見つけるのかも知れない。

わたしは夕暮れから夜にかけてオープンにするのを楽しみにしていた。夕暮れからなら、昼の太陽のまぶしさや熱線も感じずにすむ。

オープンにして走る夕暮れに信号で止まった時、その日最後の鳥の声や虫の音を聞くのもよい気分だ。今、郊外の水田近くを走ればカエルの鳴き声が聞こえる頃だ。道ばたの家から夕食のにおいがするのも実は楽しかったりする。

夏の夕暮れ、日中のアスファルトに残った熱がふんわりと入り込んでくるのを感じるのも実は不愉快ではない。

海辺の満月の夜の道などはなかなか良い気分だ。波の音が聞こえたりすればなお良いが、今のところそこまでの好環境は実感していない。波の音が間近に聞こえるという道はわたしの近くにはない。

あまり交通量の多いところではオープンにしたことがない。まわりにクルマが並走している状態でオープンにするのが嫌なのだ。前後からエンジン音や排気ガスが気になる。やっぱりオープンカーはたった一台で走っている方がよい。

夜の都内や首都高速をオープンで走ったらどんな感じがするのだろうか。もしやったことがある人がいたら感想を聞いてみたい。

 

オープンカーの楽しさはクルマが走る感覚を鮮明にドライバーに伝えることだと思う。いや、この言い方はちょっと言葉が足らない。路上や道ばた、道路のあるその環境の中にクルマがエンジンをかけて走っているのを感じる。いうなれば自分のクルマを外から感じられるのが、オープンカーの楽しみの一つだと思っている。

車体が空気をわけて進んでいるのを実感したり、エンジンやトランスミッションやタイヤをはじめとしたクルマの熱を感じるのも面白い。

最近のオープンカーはあまり風が巻き込まないようになっている。帽子も飛ばされないし、目にゴミも入りにくい、冷房も暖房も逃げなくて良い。でも前後にクルマがいなくなって排気ガスをまき散らす大型車やバイクがいなくなったら、ウィンドリフレクターを全部下げて、ゴウゴウと空気を巻き込みながら走るのもおもしろい。長時間やると疲れるが短い時間なら痛快だ。

ちなみにオープンにして走る時に、室内のホコリ取り(静電気モップとかふわふわキャッチャーみたいなもの)を使うとホコリはすべてどこかに舞い上がって飛び去り綺麗になる。信号待ちなどちょっとした停車状態を利用してホコリ取りではたきをかけ発進するのだ。舞い上がったホコリははるか後方に飛び去る。

ただこの作業、はたから見ると大変いじましい姿に見えるので注意が必要。カリフォルニアTのオーナーさんはやらないでください。