「お久しぶり 中国くるま事情 2」
前回につづいて中国くるま事情(今日で終わり)。
街中のほとんど信号無視はなくなった。むかしは赤信号でもクルマが来なければ平気で無視した。いやクルマが来てもぶつからなければ侵入した。今は赤信号の無視はほぼない。
「信号にカメラがついていて撮影している」、
とドライバーが言うが、信号のどこにカメラがついているかはわからなかった。
赤信号無視は無くなったが、見切り発車が多くなった。
赤信号に近づいて減速する。減速していく前方には赤信号で停止したクルマが数台いる。青信号になったとたん反対車線に飛び出して一気に加速して止まっていたクルマをごぼう抜きする。
これだってカメラで摘発されれば違反にあたるのだと思うが、あまり摘発対象ではないのかも知れない。
道路はきれいに整備された。
これは二度目の道路整備と思われる。おそらく1990年くらいに一応の道路整備が行われたのだ。しかしその道路整備は行き当たりばったりで、色々なところで道幅が変わり、変な形で交差点が作られていた。
歩行者用の信号があるのに歩道と車道の段差が40センチ以上あったり、片側3車線の道路がいきなり未舗装路になったりした。時速50キロ、60キロで走ってきた車群がその未舗装路にバウンドしながら突入する。土ぼこりで前が見えなくなった。 7、8年前までそんな道路が多かったが今はすっかり綺麗に整備された。
オートバイは相変わらずノーヘルで2人乗り、3人乗りを見かけるし、ワンボックスの中に人がぎゅうぎゅう詰めに乗っているのも見た。
以前、日本のニュースでも報じられたが幼児を乗せたバスが事故を起こして数十人の児童が死傷した。ハイエースのようなワンボックスカーに数十人(十数人じゃなく、数十人)。あれはシートを外して立たせているのだ。日本の満員電車を想像すればほぼ間違いない。
ポルシェディーラーの前を通る。
せっかくのポルシェディーラーだが中国のホコリっぽさから逃れるわけにはいかない。
店内は暗い。中国は昼間、ほとんど室内照明を点けない。コンビニは点けていることが多いが、普通の商店は昼間、明かりをつけない。一見すると店じまいしているように思えるが実は営業しているのだ。
ポルシェディーラーも同じ。ショールームの中は暗い。でもカイエンとパナメーラが外に並べられているから営業中なのだ。
店内の薄暗さはショールームのガラスも影響している。中国のガラスは総じて緑色がかっている。不純物が多いから緑っぽくなる。
中国のホコリっぽさと先ほど書いたが、どんなものかと言うと黄砂のような黄土色がかった泥汚れのことだ。砂よりも粒の細かいパウダー状の土ぼこりだと想像してほしい。これが年中、漂っていて雨が降れば泥水のように汚す。
ボディカラーはシルバーか黒。有彩色は少数派なのだ。 道路は綺麗になったが川はあいかわらず汚い。真っ黒か暗濃緑色の水とは思えない、いや液体とすら思えない表面の川が流れている。川は山の上ではきれいなのだ。民家や工場を通るたびに汚染されて平野部になるとくだんのようなすさまじいものに変わり果てる。 中国もそれなりに化学処理工場などの規制はすすんでいるのだが、効果が現れるのはまだ先なのかもしれない。
日本だってわたしが子供の頃、昭和40年代前半の川も汚染と汚臭はひどかった。下水道が発達していないから家庭の排水は道ばたのU字溝に流れる。台所の水も風呂の水もそこに流す。バスクリンの緑色の水にごはんつぶや麺が流れていったのだ(トイレはくみ取り式でバキュームカーが回ってくる)。
日本の都心以上に洗練されたビル群が立ちならぶ街と上のような状況が隣り合っている中国をフェラーリやランボルギーニが走っている。
フェラーリのブログにふさわしくない内容なのでもうやめる。
automotive-blog.hatenablog.com