「F12 トラブル発生!」
F12を走らせていると警告音とともに左側ディスプレイにメッセージが表示された。
ディスプレイのメッセージは英語を選択している。F12のディスプレイメッセージはイタリア語、英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語が選べる。日本語はない。
前走車が近く、また道が曲がりくねっているのでメッセージを読むことが出来ない。メーター内のインジケーターも2つ点灯している。
クルマを停めてメッセージを読みたいところだが、片側一車線で前後にクルマが並走しているからすぐ路駐できる環境ではない。
異常な音や振動は感じない。車庫を出てからここまで感触が変だと思わなかった。
一体何が起きたのか。
「しまった!」、
思わず声がでてしまった。 今、F12に取扱説明書を積んでいない。このところ取説を頭に入れるために自宅に持ち帰って読んでいるのだ。「取扱説明書は常に車内に置いておきましょう」、これ取説の冒頭に書いてあります。やってしまった…、反省。
うしろのクルマをやりすごして路肩に停める。左のディスプレイに表示されていた水温計、油温計は消えてメッセージが表示されている。表示色はオレンジ色。
メッセージを読んでも正直、ピンと来ない。このメッセージ、何を言っているのか。 クルマの調子は変わったところはない。音も振動もなし、アクセルレスポンスもブレーキも異常は感じられない。
点灯しているインジケーターのマークの意味が分からない。水温や油温の警告ではない。 見知らぬマークだ。自宅に取説を持ち帰って読んでいるのに情けない。
停まってエンジンを切るべきか、否か。取扱説明書がここにあれば判断できるし、その上で24時間対応のフェラーリカスタマーサービスに電話できるだろう。でも取説なし…。置いてきたのがつくづく悔やまれる。
こうしたとき、ただちにクルマを停止させた方がいい場合と、対処可能(車両の修理や人の安全が確保される場所まで走行するほうがいい場合がある。取扱説明書ないのでこの判断ができないが ここは場所が悪い。連絡も取りにくいし、長時間路駐できる場所ではない。
やむを得ない、F12を車庫に戻そう。ここからなら10分で車庫に戻れるのだ。
決断して発進させると、まもなくメッセージが消え水温計、油温計の表示が戻ってきた。しかし、メーター内のインジケーター二つは表示されたまま。
とうとう来たか、と思う。
やっぱりフェラーリはこういうことがあるのだ…。フェラーリだから、イタリア車だからトラブルの可能性は高い。いまわたしが持っているクルマ、日常的に使用しているクルマのなかで、この12がトラブルを起こす確率が一番たかいのではないか、前からそう思っていたのだ。
「やっぱりトラブったか」、
思わずそう口に出た。
変速はオートマチックモードに戻してある。異音や振動は感じない。アクセルレスポンスも変ではない。
途中、信号が赤になる。停まりたくないなぁ…。一時停止はストールの原因になりかねない。長い10分間だった。
F12はなんの異常も感じさせず車庫に戻った。運転していたわたしは冷や汗びっしょりだが。
車庫に戻して自宅で取扱説明書を開く。え〜と、さっき表示されたメッセージは…。
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