フェラーリのブログ

フェラーリに関わった顛末

「街で見かけたF12」

都内某所の路地でF12を見かけた。

自分の所有するクルマを外から眺める機会はほとんどない。自分のクルマを他人に運転させ、その後を別のクルマで追いかけることが何度かあったが、とても貴重で新鮮な発見があった。

いままで自分のF12をゆっくりと眺めたことはない。これは良い機会だ。

プリウスを運転するわたしの視線より少し下にF12のテールランプがある。その円形のテールランプと同心円に見えるようにボディの両端がある。ここにはあまりディテールが施されていない。むしろシンプルに面を張っているので幅広く見える。

周囲が暗く、プリウスのヘッドライトに強く照らし出されているからか、くだんのT字のラインは目立たない。(個人的にはこのT字のラインはデザイン過剰であまり好きではない)

F12のブレーキランプとテールランプの光り方は照度が変わるだけ。ごく普通の光り方で目立った特徴はない。しかしこのテールランプの配置はF12の巨大な車幅を強調する。この車幅、見れば見るほど広い。あたかもF12が「オレは只者ではないからな」、と言っているような気がする。

車間が近いとリアフォグランプにつづくリアディフューザー形状が見えない。

F12が発進して車間を開けてその形状を見るが、陽が暮れたのとF12の車体色が黒なのが合わさってよく見えない。ドライバーさん、リアフォグ点けてよ、そう思った。

(雨も降っていない街中で点ける必要はないけど)

あまり車間を離すと路地から他車に割り込まれるかもしれないのでまた車間を詰める。

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とっぷり暮れた夕闇、F12が渋滞をノロノロと進んでいく。

F12の車室内はほとんど見えない。F12のリアハッチのガラスは上下長に短く、後ろに並んだクルマから車室内を覗いてもシート上部のシルエットしか見えない。クルマによってはリアウィンドを通して聞いている曲名まで見えたりするから、この方がプライバシーが保ててよい。

どんな御仁が運転しているのかちょっと興味があったがあきらめた。

そうだ音、音。F12の音を聞こうではないか。いつも車内で聞いているF12の音は外ではどんな風に聞こえているのだろうか。

ウィンドウを開けて耳をすます。こういう時、プリウスはエンジンが止まるのでよい。

商店街のウィンドウに反射して、バォーともブォーとも聞こえる低い唸り声がする。そしてアクセルを少しでも踏むとウォォともバォォという息継ぎのあと発進する。いつも車内で聞いている印象とあまり変わらない。

買い物帰りのママチャリがF12の後ろを横切るとつづくように女子高生やらサラリーマンがプリウスとF12の間を縫うように歩きだした。