「メルセデスベンツSL」
これまでF12のことばかり書いてきたが、ご覧のようにF12を手放してしまったのでちょっと違うクルマのことを書こうと思う。
メルセデスベンツSLはかなり長い距離を乗った。わたしの所有した輸入車の中ではもっとも長い期間、長い距離を走っていた。
スポーツカーと言うとこのブログの主体である(であった)フェラーリや、ランボルギーニ、ポルシェなどが思い浮かぶ。BMW6やアストンマーチン、コルベットもそうだ。(ほか諸々あると思いますがきりがないのでやめます)。
SLはそうした候補からちょっとズレる、というか少し毛色が違うと思われるのではないだろうか。わたしもそう思っていた。
「またスポーツカー買いますか…」、
くだんのクルマ購入のアドバイザー氏と話していた。いろいろな選択肢があったが、
「世界で売れているスポーツカーは911とコルベットだね。善し悪しは別として販売量なら911とコルベット」、
911に異論はない、でもポルシェを買うのは今ではないと思って断った。
「コルベットは?」、
う〜む、アメ車ねぇ…。ちょっと違うなぁ…。
(この後、コルベットに乗って、ちょっと違うなぁ、どころか本格的なスポーツカーであると見直したのだが、その話しは別の機会にする)
「あとSLとか…」、
「ベンツのスポーツカーってちょっとオジさんクサくない?」、
「んじゃ、SLSは? 近々、生産止めるらしいよ」、
「ガルウィング、ヤバいでしょ?(目立ちすぎる)」、
イイ歳をしたオッサン同士がクルマの会話になると知性のかけらもなくなる。
そんなやりとりがあって、メルセデスベンツSL(231型)を試乗することになった。
試乗したのは350SLだった。
印象は薄い。
悪くはないが、これといって感心するところがない。
まずエンジンはおとなしい。これ自体それほどマイナスではないが、ほとんど存在感はない。以前乗ったことがあるSLKをそのまま大きくした感じ。悪くないけどBMW6の方が良いんじゃないかと思った。
「おかしいですね。そんな筈はないなぁ」、
くだんのアドバイザー氏は言う。彼はSL350を回送して帰った。
後日、
「SL550乗ってみませんか。左ハンドルだけど」
「SLこの前、乗ったじゃん」、
氏、いわく。アクティブボティコントロールがついた550に乗ってほしいという。試乗が終わったあと350を回送する途中で気付いたらしい。350にはアクティブボティコントロールが付いていない(この後、350にも装着されるようになった)。
「全然、違うから、有りと無しとじゃ」
ということで550SLに試乗することになった。