フェラーリのブログ

フェラーリに関わった顛末

「あれこれ思うこと3」

クリスマスの近い日、仕事で都内に出向いた。歩道を歩いていると、後ろの方から大きな音のクルマが走ってくる。バイクの音ではではないし、いわゆる族車の音でもない数台が後方から近づいてくる。おそらく…、と思ったところで空ぶかしをしながらそれらのクルマが通り過ぎていった。

都内の繁華街でアクセルを煽り爆音を上げて走るフェラーリやらランボルギーニ。何年か前からこうした走り方をするフェラーリやランボルギーニ(ポルシェやマクラーレンもあったかもしれない)を見るようになった。

速度と関係なくアクセルを煽って存在を目立たせているのだから、道ゆく人から注目を集めたいということだろう。

「スゴいクルマに乗っているんだぞ、お前ら見ろ」、ということか。

見栄を張るのは構わないし、カッコをつけるのも構わないが、街中であの爆音は迷惑だ。彼らはうらやましがられると思い込んでいるのかも知れないが、怒りを買っているとは気づかないのかも知れない。

高価なクルマに乗ったり、高価な物を身につけていても人は尊敬されない。敬われているように感じるのは上客と見込まれ揉み手をされているだけだ。そういう場面こそ人品骨柄、秤に掛けられていると思って自然ににこやかに接したほうが良い。

いや、いまや下衆の振る舞いの方がむしろ評価されたり面白がられたりするらしいから、年寄り臭いわたしの感覚で書くのはこれくらいにしておく。

 

正月元旦の朝、人もまばらな駅前を歩いていた。と、自転車が駅前のそこそこ大きな交差点を斜めに走っていく。今日は人もクルマも少なく、自転車に乗っていれば耳がかじかむような寒さだからいちいち信号など止まってられないと言うことだろう。たしかにこの状況であれば実害はないと思う。今日はたしかに良いかも知れないが、歩行者用信号をスピードを出して渡っていく自転車が多い。

この前、交差点で右折待ちしていた。対向車が通り過ぎたので右折していったら横断歩道を自転車がスピードを出して横切ってきた。ブレーキを踏んでやり過ごした。交差点内であるから安全確認の義務はこちらにある。自転車は歩行者用信号にしたがって横断歩道を渡ったのであるから規則に従っている。しかし、だ。

自転車は相当な速度が出る。20km/hくらいは普通の自転車でも十分でる。こうした速度で横断歩道の歩行者用信号を走られるとクルマのドライバーが注意確認する範囲は非常に広くなる。歩道には人もぞろぞろ歩いているし植栽もある。歩道を走る自転車は色々な方向の歩道から歩行者用信号に突入してくる。

いつだったかくだんの駅前の交差点を歩いていた。自転車が歩行者用信号で渡っていった。クルマが左折するため横断歩道をわたる歩行者が途切れてから動き出した。と、そこに自転車が走ってきた。自転車もクルマも急ブレーキをかけて交差点の横断歩道のところで止まった。

「ちっ、バカヤロウ」、

自転車の男が舌打ちしてつぶやくのが聞こえた。

自転車の男にすれば、信号が青だから走ってきたのだ。自動車がルールを守らず自分を走行を妨げたと思ったのだろう。一方でドライバーからすれば、歩行者が途切れたのを確認して走り出したところに、思わぬ速度で横断歩道に侵入してきた自転車にぶつかりそうになった、のだ。

このドライバーにしてみれば自分の斜め後方の歩道からスピードを出して走って来られるのだから見えにくい。

クルマのドライバーに歩道をスピードをあげて走ってくる自転車に注意義務を一方的に課すのは理不尽である。実際、このシチュエーションで事故が起これば自転車側の過失も問われるだろうが、事故にいたらない日常的なシーンにおいて自転車側の注意義務をもっと徹底させる必要があるように思えてならない。舌打ちした自転車の男に、

「お前の方がバカヤロウだ」、

と言いた気分になった。