フェラーリのブログ

フェラーリに関わった顛末

「F12でクローズドコースを走る」

じつはF12でクローズドコースを走ってきた。そもそもクローズドコースを走るのは4年ぶり、いや5年ぶりか。

以前書いたように、そしてこのブログを読んでくださっている方はお気づきと思うがわたしはそれほどスピードをださない。日常の運転は高速道路で120~130km/hくらい(速度超過であるけれども周囲の速度がそれくらいで流れていればそれに乗って走る)しかださない。

でもF12を買う計画をしていたときから、最高速度が300km/hを優に超えるF12に乗る以上、非日常的な速度を出して、フェラーリをどぉ感じるか確かめなければならない、と思っていた(どぉ思われます、これ? 変な思い込みですかね)。

 

さて、実際にクローズドコースを走った感想を書く、というつもりだったが、かなり情けない感じなのだ。

何故って…、一つはF12を走らせられたのは時間にして35分くらいのものだったし、その35分もずっと高速を出し続けられるシチュエーションでもなく、また全力加速をすることも出来なかったからだ。

そして二つ目、これこそ肝なのだが、わたしの感覚と能力の問題だった。まず、なによりと超高速に馴染んでいない感覚と自分の身体能力の衰えのせいでF12の方に気が向くのがかなり遅くなってしまった。なにせ日常120km/hくらいの感覚からそれ以上の速度で走るF12を落ち着いて観察することができない。そして動態視力の衰えにも気がついた。そんなこんなで乗りはじめて10分くらいはF12より自分の事ばかり考えていた。

だから終わってみれば実につたない記憶しかなく、超高速のF12で体験したさまざまなことを知覚出来ていない。

さて、そんな年寄りの愚痴は置いておいて、つたないながらもF12の超高速走行(といっても190k/h〜220km/hちょっとくらい)の記憶を書く。

速度は140km/hを超えるほど安定する。(140km/h。あまり大きな声で言えないが、これまだ一時的に高速道路で出したF12の最高速度なのだ)。

車体が浮いてくるような感じは微塵もなくどっしりと安定している。この安定感はドイツ製大型セダンとは違う安定感だった。たとえばSクラスなどは安定感が増すということはない。130でも140でも100と変わらないという安定感だがF12は速度が増せば増すほど安定感が増す。これは印象的だった。

だから私の視力と感覚が超高速に慣れていけば、250km/hでも280km/hでも出す事ができるよな気がした。使える時間があと30分長ければ、きっとそうした速度まで上げることが出来ただろう。

通常、軽いF12のステアリングは少し重みを増すように感じた。この少しの変化は車体が浮き上がらず、むしろ沈み込むようになった車体の変化そのもののように思う。

F12のステアリングは軽いがサスペンションは締まっているからステアリングが動いた後の車体はピッタリしている。わたしはこの、「軽いが正確」、というステアリングはとても良いと思っている。