フェラーリのブログ

フェラーリに関わった顛末

「フェラーリF12 7000回転」

慣らし運転は終わって7000回転付近までエンジンを回している。

1000kmを超えたからといっていきなり8000回転まで上げるのもためらわれる。

1000〜1100kmで6000回転、

1100〜1200kmで7000回転、

1200〜1300kmで8000回転まで回そうと思っている。

どれほど意味があるか分からないが精神衛生上やっている。入念な慣らし運転は子育てと同じであります(勝手な思い込みです)。

 

しかし、つくづくF12を走らせるところがない、と思う。

6000回転だ7000回転だと言ってもその回転では速度も相当でてしまう。1速ならばそれらの回転数でも速度違反にならないが、街中で1速6000、7000回転だとエンジン音は爆音に近い。速度は出てないのに爆音。ほとんど暴走族と同じである。

「うるせーなぁ、はやく行っちまえ!」、

彼らを見て多くの人が心の中でそう舌打ちする。F12が同じように舌打ちされるのはさけなければならない。(小心者やなぁ…)

1速で高回転を回さないとなると2速になる。2速の7000回転は相当の速度になる。

細い道路幅では不安だ。多少道幅があり、歩行者や路地からの飛び出しを見つけやすい見通しの良い道路で、かつ民家がなく、前後にクルマが走っていない場所でなければならない。

あらかじめそうした場所、というかルートは頭の中に入っている。

「◯◯方面に行くなら、あのルート。△△方面ならあのルートとあのルートを組み合わせて…」、

と、自宅を中心に東西南北、行く方向に応じてそうしたルートを頭に入れている(いや、西はそうしたルートはないなぁ。こういう自分だけのご近所ドライブルートはクルマ好きの人はみな持っていると思う)

 

2週間に一度、そうしたエンジンを回せてかつ他人の迷惑にならないルートを組み合わせてF12に乗っている。

ところが、そうしたルートであってもクルマがまったく通らない、ということはない。

いよいよそのルートにさしかかり前後にクルマもなくなった、ここからだ、と思ったとたん脇道からプリウスが出てきて、エンジンが始動しないようモーターでユルユルと加速したりする。

「あ〜ぁ、せっかく前が空いたと思ったのに…」、

早くどこかにどいてくれないか、とイライラするが、待て待て、冷静に。間違ってもあおったりしてはいかん、と肝に命じる。

F12、回転の上がりは強烈に早い。

2速、5000回転くらいから不用意にアクセルを踏むと強烈な加速、というか弾かれるように加速する。まさに

「バーン」、

と後ろから何かにぶつけられたように飛び出してしまう。首にあらかじめ力を入れておかないとバックレストに後頭部をぶつけてしまう加速だ。

前をふさがれて車間をつめていたりしてこのアクセル操作をすると追突してしまう。(加速するクルマを止めるのは意外や距離がかかる、実感された人も少なくないだろう)。

 

F12には2週間にいっぺんしか乗らないのにどおも巡り合わせが悪い。先週はずっと遅いクルマに前をふさがれつづけた。

このままイライラして運転を続けても良いことはひとつもない、とあきらめて引き返してきた。

1時間半、F12を走らせたがなんの収穫もなくガソリンを無駄にしただけだった。

普段乗っているクルマならばなんの痛痒も感じない走り方であるのに、F12で走るとフラストレーションがたまる。F12に乗ってわざわざ何をイラ立っているのだろうか、と自分で自分がなさけなくなる。