フェラーリのブログ

フェラーリに関わった顛末

フェラーリ試乗させてくださいの巻9「フェラーリの納車と生産スケジュール」

フェラーリは注文が多いからといっておいそれと生産を増やしたりしない。

「じゃ今、注文したならば、納車までの期間はどれくらい?」と聞くと、

セールスマン氏は、

「現在注文いただいても、今年の生産枠はすべて埋まっておりますので来年の生産枠に割り当てられます。」

今年はまだだいぶ残っているが、ことしの生産枠はすでに注文で埋まっているらしい。

セールスマン氏が言う生産枠とは日本向けの生産枠、すなわち日本販売分の台数ということだ。

フェラーリは毎年、各国ごとに販売する数量をあらかじめ決めている。その販売数以上の注文は翌年にまわされてしまうのだ。歴代のフェラーリを購入している、フェラーリ本社も知っているような有名オーナーであれば別の扱いを受けるかも知れないが、わたしのようないちげんさんの注文に特例はない。

すでに今年の日本の販売枠を使い切っている、ということは現在、日本にあるフェラーリディーラーの注文はすべて来年の生産枠にしか入らないということだ。今日もどこかのフェラーリディーラーで注文が入れば生産枠は埋まっていく。いや、まてよ日本と同じように販売枠を使い切ったどこかの国もあるかも知れない。並ぶ列はどんどん長くなるのか…。

ちなみにフェラーリ本社では日本はアジアの優良顧客だと思われているそうだ。中国や香港、韓国、その他の東南アジアでもフェラーリは販売をのばしているが、日本のフェラーリ販売は長年の実績があり、毎年コンスタントに売れるので日本は信頼されているらしい。

セールスマン氏は、「今月中にご注文いただければおそらく来年の○月か○月ころの納車でしょうね」と言われた。

「へ…。そんな先なの…」

来年の生産枠なのはわかったが、それにしても先だ。来年といっても1月、2月じゃない。

高価格の輸入車は注文から納車まで長期間かかるものがある。半年というのも珍しくない。しかしセールスマン氏の回答した期間は長かった。

 

見積書が出来上がった。4000万円を超えた。オプションはセールスマン氏がこれは付けた方が良いでしょう、という内容に従ったものだ。わたしの希望は半分くらいである。今日はあくまで試乗しただけ、注文するか否か、オプションをどれにするかはまだ先の話しなのだ。

4000万円。内心、それくらいは覚悟していたので、

「まぁそんなもんだろ」という感想である。

でも、もう一人の自分が言う、

「クルマに4000万円!!お前気でも狂ったか?」

「たしかに狂ってる。常識のある人間ならこんな買い物しない。仮に4000万円道で拾ったとしても別の使い道を考える。クルマじゃない」、と答える。

この問答は今まで何度も繰り返してきた。疲れるから考えるのはやめよう。

セールスマン氏に送られてディーラーを出た。

今日はここまで。

注文するかしないか、今日考えるのは止めよう。なにか大きな仕事をし終えた気分だ(仕事じゃなく遊びだけど)。

帰りにTSUTAYAでDVDを借りて発泡酒を買って家に帰ろう。