フェラーリのブログ

フェラーリに関わった顛末

「フェラーリF12のシフトパドル」

本日2日目のおさらいというか、感想を思いつくまま書いてみる。

フェラーリのパドルシフトの感触は、軽い、そしてストロークが大きい。

いまやほとんどのクルマにシフトパドルがついている。それらのシフトパドルはスイッチであって感触と呼べるものはない。単にピクピクとクリックするだけでストロークを感じさせるような押し量はない。

フェラーリのシフトパドルはストロークも大きく、音もする。物差しをあてて計ったわけではないが2〜3センチストロークする感じだ。音を文字で表すと「チッ」というか「チ」の前にかすかに「カ」がある。ただ、「カチッ」ってほど「カ」は明確ではない。なんとも言えない微妙な音だ。電子音ではないし、かといって純然たる機械接触の音とも言えない(あまり知見がないので上手く表現できません。すみません)。

そして押し感は軽い。気をつけて観察するとストロークの始まりに押し感の峰があり、その峰を越えると吸い込まれるように動く。 ストロークが大きく、かつ軽い、と書くとなにか頼りなげな物に感じられるかもしれないがそんなことはなく、パドルは剛性がありガタツキ、あそびはまったくない。

わたしはパドルをオプションのカーボン製ではなくオリジナルのアルミ製のままにした。カーボン製になると感触や音は変わるのだろうか。

このアルミ製のパドル、表面に細かいシボが付いていて、くすんだシルバーのアルマイト処理がほどこされている(確信はありません。たぶんアルマイト処理していると思う)。右のパドルには小さくUP、左にはDOWNと文字が彫られており、パドルの裏側(メーター側)は指掛かりの為に少し凹みがつけられている。

ステアリングとパドルの間隔も遠からず近からず。わたしはグローブをはめたりしないがグローブをするとこの間隔は少し狭いのではあるまいか。

さてパドル、どの指で操作するのだろう。

人差し指、親指でステアリングを握り、中指、薬指、小指でパドルを引くのか。 今日、ほとんどオートマチックモードで走ったのでシフトしたのは数えるほどしかなく、Rギアから前進に切り替えるときくらいだった。記憶では無造作に親指以外の4本指で操作していたいようだ。

高速でコーナーリングするときはどうなるのだろう。

若かりし頃バイクのブレーキレバーの指、何本掛けかはライダーひとり一人によって主張が異なっていたと記憶する。中指、薬指をレバーにかける人、小指まで含めて3本をレバーにかける人、各々メリット主張していたように思う。

ジェームス・メイは、

「フェラーリのパドルシフトは感触がよく、こだわって作り込んでいるのがわかる」、

と評している。たしかにそう思う。贅沢を言えばもうちょっとだけ重さがあっても良いかも知れない。峰に昇る重さ(抵抗ね)がもう少しあっても良いかもしれぬ。そして、パドルはもう少し大きくて良いと思う。大きく、というのは現在のパルドの下端が右パドルで3時、左パドルで9時くらいになっているのをそれぞれ4時、8時くらいにしたい、上端もそれぞれもう少し12時側に近づけたいということだ。