「トップギア 終わってしまった」
メリークリスマス。
約一ヶ月後に付くというF12。いま何処にいるんでしょうか。
スエズ運河を通過したのか、マラッカ海峡まで来ているのか 間違ってインドに陸揚げされてないだろうか。
多少、旧聞に属するがBSフジで放送されていたトップギアが終了してしまった。
出演者のジェレミー・クラークソンの暴力事件が原因と言われている。 BBCでの放送は終了し、ジェレミー・クラークソン、ジェームス・メイ、リチャード・ハモンドの3人は新番組をAmazon動画配信で計画しているという。
トップギアは、歯に衣着せぬ表現で試乗車を評論していた。くるまを使って馬鹿ないたずらや冒険をしていた。これらは日本の自動車を取り扱うテレビ、ジャーナリズムではないことだ。
ジェレミーはトヨタのプリウスをけちょんけちょんにけなす一方、レクサスLFAを最高のスポーツカー(フェラーリやマクラーレンよりも魅力的)と評しているし、トヨタ86は時速30kmでもパワースライドが楽しめるクルマだとほめている。もっとも、パワースライドするのはプリウスのエコタイヤを付けているからだ、とくさすのも忘れていないが。
3人は日産GT-Rも高く評価してわざわざ日本に来てドライブしている。
一方でフェラーリといえどもF50はまったくつまらないというし、ポルシェ911も危険なクルマと評する(ジェームス・メイやリチャード・ハモンドは911を評価している)。
パナメーラのデザインは水死体のようにぶよぶよに膨らんで醜悪だと言う(これは3人とも同意見)。
プジョー、ボルボのドライバーは運転が下手と決めつけたり、日本車やボスクホールは年寄りしか乗らないと決めつけたりもする。
ジェレミー・クラークソンの言動は辛辣で感情的だ。これは番組上のキャラクターでもあるし彼の本質でもあるようだ。
それは番組のシナリオとしてもアドリブを交えた発言としても徹底している。
直近では番組中で、
「今夜は移民の話しをしよう。英国では追い越し車線は追い越しが終わったら元の車線に戻る。これがルールだ。でも移民は追い越し車線から出て行かない。ずっと追い越し車線を走り続ける」
「おっと、BBCの役員は『ジェレミーの奴、また何を言い始めるのか』と今頃、ビビって豆腐をのどに詰まらせていることだろう。ご心配なく。差別的な発言をするつもりはない。あくまで追い越し車線の話しだ」
「移民は英国の交通ルールを知らないから教えてやる。英国では追い越し車線は追い越しが済んだら元の車線にもどるのだ。移民は追い越しが終わったら走行車線に戻れ!」
この発言、追い越し車線のことを言っているようで、実際には移民排斥の意図が込められている。直接的ではないが移民に対する反感の暗喩なのだ。 そしてBBCの役員が豆腐を喉に詰まらせるとは、かねてから自分の発言に干渉するBBCに対する強烈な皮肉なのだ。
BBCとジェレミー・クラークソンの関係は以前から良くない。今回の暴力事件と降板は以前からの確執によるものだろう。